だいさんのこと
六十五年のあゆみ
吉川商店の全景図
六十五年のあゆみ
明治から続く吉川家のお茶の仕事を受け継ぎ、
第三通商は創業から六十五年を迎えました。
その歩みは、静岡茶業の近代史と深く重なっています。
静岡茶業を支えた「軸」
吉川覺次郎
吉川家とお茶との関わりは、明治にさかのぼります。大正から昭和初期にかけて、静岡は日本有数の茶貿易の拠点として発展しました。その中心で活躍した一人が、吉川覺次郎です。
吉川覺次郎は「ヤマ吉(吉川合名)」を率い、輸出茶の再製、外商との取引、市場秩序の確立に力を尽くしました。外商と協力しての製品開発や、業界の利害が対立した場面での調整・仲裁など、その存在は一企業の枠を超え、静岡茶業全体を支える「軸」として知られていました。
静岡縣茶業組合聯合會議員の名簿。右ページ右上が吉川覺次郎(再製・静岡)。
戦争、そして白紙からの再出発
太平洋戦争によって、静岡の茶業、とりわけ貿易に関わる産業は大きな打撃を受けました。工場や設備は失われ、海外との取引も途絶え、長年築いてきた市場は一度白紙に戻りました。
第三通商のはじまり
困難な状況のなかで、再び静岡から世界へお茶を届ける道を切り開こうと立ち上がったのが、吉川覺次郎の三男・吉川省三でした。
省三は業界関係者や行政と連携しながら、戦後の貿易茶業の再建に奔走しました。その実務の受け皿として設立したのが、第三通商です。静岡の茶業会館の建設にあたっては、検討委員長も務めました。
第三通商は、戦前に築かれた信頼とネットワークを受け継ぎながら、戦後という新しい時代のなかで、輸出と流通を立て直す役割を担って歩みはじめました。同じころ吉川合名も別の体制で再建され、吉川家は「伝統の継承」と「新しい貿易体制への挑戦」という二つの役割を担いながら、静岡茶業の復興を支えていきます。
吉川省三
受け継いでいるもの
創業以来受け継いできたのは、「産地・製造・流通・市場をつなぎ、日本の茶を届ける」という使命感です。
時代が変わっても、原点である「信頼されるお茶を、確かなかたちで届ける」という思いは変わりません。静岡お茶のだいさんは、その歴史の上に立ち、毎日の一杯にふさわしいお茶をお届けしています。

