徳川家康公にも愛されたお茶
晩年を静岡で過ごした徳川家康公は、
自ら薬を調合してしまうほどの大の「健康マニア」だったとか。
当然、お茶も愛飲していました。
そこで徳川家御用達のお茶に選ばれたのがこの本山茶。
これをきっかけに静岡でのお茶の栽培はますます盛んとなり、
人々はお茶づくりの腕に磨きをかけます。
ちなみに、最後の将軍徳川慶喜公も、
大政奉還後は静岡で本山茶を楽しまれたということです。
ここにしか生まれない香りがあります。
静岡市を縦断する安倍川は、
豊富な伏流水を持った水清い急流。
その流域を囲む茶産地の山々は、しっとりと川霧を抱き、
茶葉に照りつける陽差しをやわらげます。
また、寒暖の差が大きいこと、土がミネラルをたくさん含んでいることも、
茶栽培に向いている理由。
ここは大自然が創り出した、天然の良質茶産地なのです。
香り高い紅茶の産地ダージリンが山地であるように、本山の里が生み出すお茶も、
ふくよかな香りと深く澄みわたる味わいが身上です。